「令和6年能登半島地震」により亡くなられた皆様へ、謹んでお悔やみ申し上げます。また、被災された皆様にも、心からお見舞いを申し上げます。一日も早い被災地の復興を心から願っております。
年明けの能登半島付近で起きた大地震は、広範囲で甚大な被害をもたらしました。阪神大震災以上に大きなエネルギーで襲った大地震により、多くの建物が倒壊・損壊し、住む場所を失った方も少なくありません。
また、インフラも大きな被害を受け、交通や通信が途絶するなど、生活に大きな支障をきたしています。
日本は過去にも幾度となく大震災に見舞われており、噂されている南海トラフ地震に備えるためにも、今回は急な災害時の「防災グッズでいらなかったもの」や、「本当に必要だったもの」などを紹介します。
防災グッズでいらなかったものランキング5
防災グッズで、いらなかったもの、つまり、せっかく用意しても無駄金になってしまうものの多くは、日常生活では使用しないものが多いと思われます。
また、「備えあれば憂いなし」とは申しますが、緊急時に即対応するためにも、できれば効果的な防災グッズを備えておきたいところです。
まずは防災グッズでいらなかったもののランキングを見てみましょう。
1位 大きなポリタンク
大きな地震で起こる断水に備えて水を確保するためにポリタンクを購入するも、実際には使い勝手が悪くて役に立たないことが多いです。
水を入れる場合には、ずっと保管したままだと腐ったりしますし、定期的に入れ替えるのも面倒です。もちろん断水時には水を貯めることはできません。
ガソリンをポリタンクに給油しようとする方もいらっしゃいますが、ポリタンクはガソリンで溶けますので大変危険なうえ、法律で禁止されています。
2位 テント
テントは、災害時に野外で寝泊まりする場合に必要ですが、緊急でその場を離れて逃げる時には取り出せる余裕もないでしょうし、避難所に入る場合は必要ないケースが多く、いらなかったという声があります。
3位 大きな蓄電池
まず重いので、緊急で避難する場合は、すぐに持ち出せるものではないです。避難所に移動する際、運ぶのにも体力が要ります。
近年では、災害の際に蓄電池を貸し出してくれる自治体が増えていますので、用意する必要がない事が多いです。どちらかというと、災害の中心地から、やや離れた場所で必要になるでしょう。
4位 カップラーメン
非常食としてカップラーメンを用意する方は多いと思いますが、災害時にはお湯を用意できない場合もあり、避難する際にかさばって邪魔になるというデメリットがあります。
今では様々なレトルトパック食品も多いですから、そちらを用意した方が良いでしょう。
5位 毛布
寒い時期には当然あった方が良いですが、かさばりますし、意外とその重さが負担となります。避難所では簡易的な寝具が用意されていることが多いです。
代替としては持ち運びやすい防災アルミシートを用意することをおすすめします。
防災グッズでいらなかったものとして、全体的に「かさばる」「重い」「持ち運びにくい」ものが、いらなかったものとして挙げられています。
ただし、このランキングが必ずしも必要ないという訳ではありません。情況によっては、むしろ絶対に用意するべきものもあるはずなので、それぞれの事情に合わせて用意することが大事です。
防災グッズで本当に必要なものリスト
防災グッズで本当に必要なものは何でしょうか?
必要なものをランキング順に見てみましょう
1位 ペットボトルの水・非常食。
大災害時、まず最も必要とされるのは何といっても、安全な水と食料です。特に水は飲料水としてだけではなく、ケガを負った時には傷口の洗浄もできます。
まずはペットボトルの水を用意
防災グッズで本当に必要なものリストで、ランキング1位なのはペットボトルの水です。
飲用水や飲み水としてだけではなく、後述しますが、存在を知らせるために空のペットボトルを叩いて音を出すことができます。
真っ先に準備してほしいですし、常日頃意識して用意したほうが良いでしょう。
非常食のおすすめは?
非常食のおすすめですが、以下の基準で用意するのをおすすめします。
- 賞味期限が長いもの
- 常温で保存できるもの
- 加熱調理が不要なもの
- 普段から食べ慣れている味のもの
例えば非常食として定番の缶詰パン、日持ちして、すぐエネルギーになりそうな甘いものだと羊羹(ようかん)はおすすめです。
また缶詰なども用意したほうが良いですが、缶切りが必要ないものや、避難時には重くなってしまいますので、レトルトパックでそろえるのも有効だと思います。
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非常食の定期点検のすすめと賞味期限
能登半島地震で改めて防災のためにとペットボトルの水や非常食を購入した方もいらっしゃると思います。非常食は通常の食料品よりも賞味期限は長期間設定されています。
しかし、一度用意したままでほっといて、気が付いたら賞味期限が過ぎて口に入れた時に食中毒を気にして破棄されることも結構耳にします。
そんな無駄を避けるためにも、定期的、例えば防災の日である9月1日には非常用の水や食料をすべてチェックして、1年以内に賞味期限が切れそうなものを頂いて、その分新規で用意するのが良いでしょう。
2位 警笛・ 閉じ込められた時に居場所を知らせる
瓦礫に埋もれた時、声を出すのは体力を消耗し、普段大声を出す機会が少ない人はすぐに声が出なくなる可能性があります。そのため、音が出るものを用意しておくことで、救助者に居場所を知らせ、生存率を高めることができます。
音を出せるものとして、警笛は100円ショップでも購入できる手軽なアイテムです。金属製のものは、より響く音が出せるためおすすめです。
いざというときは、手に取れる瓦礫や空になったペットボトルを叩くという方法もあることは頭に入れておきたいところです。また、防犯ブザーやスマホの非常時ブザーも、音を出せるアイテムとして役立ちます。
ネットにつながれば、スマホを使いSNSで居場所を知らせるということもできますので、スマホについては、ここぞというときに使用した方が良いです。
瓦礫に埋もれた時、音を出せるものを用意しておくことで、救助者に居場所を知らせ、生存率を高めることができます。閉じ込められた時に大事なのは、疲れずに音を出し続けることです。
100円ショップで購入できる警笛や、身近にあるもので十分ですので、ぜひ準備しておきましょう。
3位 靴や軍手、大きなビニール袋、新聞紙、・安全に避難するために必要なもの
靴、軍手
特に地震の際には、室内にいると揺れで部屋のガラスが破損、食器や調度品の破損で足を怪我して避難が遅れたり、傷口が悪化して深刻な事態に陥る危険性があります。同様の理由で軍手も用意したほうが良いでしょう。
急な地震では屋内にいると思わず裸足で逃げ出す方が多いと言われます。玄関以外でも、自宅であればよくいる場所に一つは用意することをお勧めします。
ビニール袋
衛生面を考えると、大きいビニール袋を用意するのも効果的です。簡易トイレや風雨や寒い時期の体温低下を防ぐなど様々な場面で活用することができます。
また、ビニール袋は水や汚れを防ぐだけでなく、貴重品や衣類を汚れや破損から守るためにも役立ちます。
新聞紙
体を温めるものについては、アルミ製の防寒シートがありますが、新聞紙を丸めて衣服の中に詰めるのも効果的で、さらに、新聞紙は火を起こす際にも役立ちます。両方あれば、なお良いですね。
靴・ビニール袋・新聞紙は、災害時の安全な避難のために準備したほうが良いアイテムです。ぜひ、ご家庭に備えておきましょう。
4位 緊急時の連絡先リスト・身近な人を助ける為に
災害は、いつどこで起こるかわかりません。もしも災害に遭遇した場合、自分の身の安全を確保するとともに、身近な人の安否を確認することが大切です。
特に、小さなお子さんや、お年寄り、足元が不自由な方などは、より助けが必要になるはずです。そのような方々の安否を確認するために、事前に緊急時の連絡先を用意して、緊急時の動きを想定しておくと安心です。
緊急時の連絡先には、以下のようなものを用意しておきましょう。
- 家族や親戚、友人などの氏名、住所、電話番号
- 職場の連絡先
- 通院先の医療機関の連絡先
- 介護施設や福祉サービスの連絡先
また、災害時に連絡が取りにくい場合も想定して、複数の連絡先を用意しておくとよいでしょう。
緊急時の連絡先を用意しておく方法は、以下のとおりです。
- 防災手帳やノートに記載する
- スマホのアプリやクラウドサービスに保存する
- 家族や友人と共有する
いずれの方法でも、災害時にすぐに確認できるように、わかりやすい場所に保管しておきましょう。
災害に備えて、ぜひ緊急時の連絡先を用意しておきましょう。大切な人を助けるために、役立つはずです。
災害時に役立つ緊急時の連絡先を、スマホで簡単に管理できるアプリがあります。
5位 手動ラジオ、メモとペン・あれば色々と助けになるもの
防災グッズとして、「本当に必要なもの」というより、、あれば避難時に助かるものには
- 手動充電式防災ラジオ、モバイルバッテリー・電源の確保に
- メモやノートとペンや鉛筆・電源いらずの”メディア”
- トランプ・避難所でのストレス解消やコミュニケーションに
などがあります。
現代だとスマホを持っていらっしゃる方が殆どで、ネットが使用できなくとも活用できる場面は多いはずです。
手動充電式防災ラジオ
手動充電式防災ラジオについてですが、乾電池と併用できるものがベストです。手回しで充電するのは意外と疲れますので、消耗を避けたいときには乾電池で動かした方が良いでしょう。
紙とペン
紙とペンについてですが、電気が確保できないときの連絡手段や、情報の伝達手段として活用できます。避難所で落ち着くような情況になれば、ストレス解消に絵を書いたり、勉強することも。
トランプ
災害時のストレスの緩和や、同じく被災された方々とのコミュニケーションを円滑に図るため、意外と役立つのがトランプです。特に塞ぎこみがちなお子さんの気を紛らわすのに役立ちます
一人から多人数、ゲームも様々な遊び方ができますので、 トランプゲームを通して、同じ境遇の人と交流することができます。
防災グッズの置き場所【一軒家の場合】
防災グッズを災害に備えて用意することは大切です。しかし、防災グッズを用意するだけでは、いざという時に役立つとは限りません。防災グッズがすぐに取り出せなかったり、劣化して使えないなどの事態は避けたいものです。
では、防災グッズの置き場所はどこにするのが良いのでしょうか?
防災グッズの置き場所
防災グッズを用意する際には、置き場所にも注意が必要です。防災グッズの置き場所は、大きく分けて「持ち出し用」と「備蓄用」の2つに考えて分けた方が良いです。
防災グッズの置き場所【持ち出し用】
防災グッズの置き場については、大きく「持ち出し用」と「備蓄用」の2つに分けられます。
持ち出し用の防災グッズは非常用持ち出し袋に、懐中電灯、ラジオ、食料、マスクなど災害発生時にすぐに持ち出せるものです。
これらは玄関やリビングなど家族がすぐに取り出せる低い位置にまとめて置き、定期的に中身を確認し、期限切れのものは交換しましょう。
そして、阪神・淡路大震災は、まだ寝ている人も多かったであろう、早朝の5時46分に発生してます。枕元やベッドの下などは靴や軍手を用意すれば安全に避難できる可能性が高くなります。
防災グッズの置き場所【備蓄用】
防災グッズで備蓄するものとして長期避難の為にあった方が良いものがあります。分散して取り出しやすい場所に保管し、温度が高い場所は避けるようにしましょう。
定期的な確認と交換も欠かせません。一軒家ならば屋外の物置なども活用できます。マンションの場合は押入れやクローゼットが適しています。いずれも地震や水害に強く、高温多湿を避けられる場所がベストです。
このように防災グッズの性質とご家庭の状況に合わせて、二つの種類に分けて置くことが大切です。
防災グッズの置き場所【アパート、マンションの場合】
防災グッズの置き場所として、アパートやマンションなどの場合も、注意点は基本的に一軒家と同じです。
ただ、防災グッズの置き場所として配管などが通るスペースに置く方がいらっしゃいますが、そちらは共用部ですし、湿気も高く、衛生的にも怪しいです。別の場所に置きましょう。
防災グッズの置き場所は車の中でもいいの?
防災グッズを車の中に保管することは、仕事などで頻繁に車を利用する方は準備した方が良いでしょう。
一軒家に住まわれている方にとっては、車のトランクを自宅の第二倉庫のように使うことができますが、注意したほうが良い点は
- 自宅に保管するときより、盗難やいたずらなどの被害に遭う可能性がある。
- 車上荒らし等で防災グッズが盗まれる可能性がある。
- 防災グッズの劣化や腐敗のリスクがある。
などが考えられます。
特に最後の点は、最初に準備だけしでほ、っといたままで定期的な点検を忘れてしまうことで起きてしまいます。
車の点検時、ついでに防災グッズの点検を行うと良いでしょう。
「防災グッズ」としてのスマホアプリ
防災グッズではないですが、必要なものとして押さえておきたいものに防災アプリがあります。紙のリストとは別に、アプリで家族や友人の連絡先を登録しておくと、災害時に一斉に安否確認のメッセージを送ることが可能です。また、GPS機能を使って、家族や友人の現在地を把握することもできます。
災害に備えて、ぜひアプリも活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
防災グッズでいらなかったものとして、「かさばる」「重い」「持ち運びにくいもの」が多いですが、状況によっては絶対に用意すべきものもあるため、各自の事情に合わせて考えることが大事です。
本当に必要だったものについては、まず飲料水と食料です。また、閉じ込められた時に居場所を知らせる警笛や、安全に避難するために必要な靴や軍手、ビニール袋、新聞紙も重要です。身近な人を助けるために緊急時の連絡先リストも用意しておきましょう。
防災グッズの置き場所は、持ち出し用と備蓄用に分けて考え、持ち出し用は玄関やリビングなどすぐに取り出せる場所に、備蓄用は分散して低い位置に保管。車内に置く場合は、盗難や劣化に注意が必要です。
防災グッズは用意するだけではなく、定期的な点検、見直しも大切です。
皆様も改めて大きな災害に備えて、自分や身近な大切な人を守るため、防災対策を考えてみてはいかがでしょうか?
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